PREMIUM CROCO LOUNGE TOTE の”チェーン"の話
最近、新色が登場した PREMIUM CROCO LOUNGE TOTE を持って出かける機会が増えました。
そのたびに、多くの方から「素敵ですね」「このデザインはどこにもない」とお褒めいただくことが多く、嬉しく思っています。
特に、よく聞かれるのが チェーンの意味 について。
「これは飾りですか?」
「なぜ前面にあるのですか?」
と尋ねられるたびに、デザインの意図について話すことになります。
もちろん、デザイナーが細部に込めた想いや背景があるのですが、実は すべてを説明することは野暮ではないか とも思っています。
モノの価値は、持つ人が感じ、想像し、自分なりに楽しむことでより深まるもの。講釈するよりも、持つ方の感性で自由に受け取ってほしいという思いもあるのです。
とはいえ、毎日のように質問を受けるので(笑)、この場を借りて少しだけお話ししようと思います。
結界を纏う、現代の「しめ縄」
このバッグにあしらわれたチェーンは、単なる装飾でも機能的なパーツでもありません。
むしろ、それは 護りの象徴。
日本古来の「しめ縄」に着想を得て、バッグとその中身を守るための結界として現代的に再解釈しました。
神聖な場を示し、外界との境界を築く「しめ縄」の役割を、クロコダイルレザーの荘厳な佇まいと融合させることで、まったく新しい意味を持つデザインへと昇華させています。
「飛泉障り」に学ぶ、奥行きの美学
クロコダイルの持つ圧倒的な存在感をただ誇示するのではなく、日本庭園に見られる技法 で、庭の中の中心的な「滝」の前にあえて枝や葉で視界をさえぎる「飛泉障り(ひせんさわり)」 の考え方を取り入れ、あえて前景にチェーンを配置。
そのチェーンの動きの奥にクロコダイルレザーの質感が垣間見えることで、視線の奥行きを生み出し、レザーの表情をより美しく際立たせています。
「クロコダイルだけど、いやらしさがないですね」
と褒めていただくことが多いのは、このチェーンのおかげと感じています。
強い個性を持つ素材を、計算されたバランスのもとで魅せる。
この一手が、圧倒的な品格を纏ったラグジュアリーなデザインを完成させています。
いかがでしょうか?
想像通りでしたか?意外だったでしょうか?
ただし、これはあくまで私たちが込めたストーリーのひとつに過ぎません。
全てを知らなくてもいいのだと思います。
バッグが持つ意味や物語は、使う人によって変わっていくもの。
どう解釈するか、どう愛着を持つかは、皆さん次第です。
多くの方がこのバッグに興味を持ってもらえて話しかけてくれるのを嬉しく思っています。
ぜひ PREMIUM CROCO LOUNGE TOTE を手に取って、あなた自身のストーリーを紡いでみてください。